700年の伝統ある民主主義に根ざしたスイスの政治
担当 佐藤 夕美  チューリヒ発 

2002年7月の出来事
1日
ボーデン湖付近で飛行機衝突事故
ボーデン湖付近の上空でロシアの旅客機ツポレフ機とDHL社の貨物輸送のボーイング機が空中衝突し乗客、乗務員74人全員が死亡した。スイス管制塔のスカイガイド社(連邦政府が99.85%の資本を所有する株式会社)の指示の発信に疑問がもたれており、今後の調査によっては、責任を問われることにもなりそうだ。ツポレフ機には休暇をスペインで過ごそうとしていたロシアの青少年が多く乗っていた。

9日
ヴァルザー飲料がコカコーラ社に買収される
飲料水のヴァルザー社は米国のコカコーラ社に買収された。従業員の解雇はなく、これまで通りヴァルザー飲料の販売も続ける予定。買収価格は未公表だが、およそ1億スイスフランと言われる。

11日
在ルクセンブルク大使が逮捕される
在ルクセンブルクのペーター・フリードリヒ・スイス大使がマネーロンダリングの疑いでベルンにて逮捕された。大使個人の10万スイスフラン単位の送金で、資金の出所が不明のためという。現在EUとは銀行機密など、マネーロンダリング問題での交渉が行われ、これが難航していることもあり、スイスにとっては今回の事件は不利であるとマスコミは評じている。
*牛乳購入価格の引き下げ
大手乳酸品メーカー大手のエミ社は本年11月から酪農家からの牛乳の購入価格を1キログラムに付き0.05スイスフラン引き下げると発表。EU域内での価格が下がっているため、同社の輸出向け製品の価格も検討する必要が出てきたためと同社は理由を挙げている。農家は大手のエミ社の値下げは、牛乳価格の実質値下げであると反発している。

24日
大手企業の上半期業績発表で株価下落止まらず
スイス-スウェーデンのエレクトロコンツェルンABB社の上半期の業績が発表された。営業利益は109億ドルで、前年同期より41%。連結の減純利益は1億0100万ドルで62%減と予想を下回る悪化となり、株価は2割下落した。スイス株式市場は他の市場同様下がり続けており、この日、上半期の業績が発表になったバイオのセロノ社や人員派遣のアデコ社はそれぞれ株価を2割および15%下げた。スイス指標(SMI)は0.4%下落し、終値は4607.8ポイントだった。

29日
観光業績発表
連邦統計局の発表によると、2001年にスイスを訪れた外国人がスイスで使ったお金の総額は127億スイスフランで、前年より4億5300万スイスフラン(-3.4%)少なかった。一方外国を旅行したスイス人が使ったお金の総額は107億スイスフランで観光収支は20億スイスフランと、前年より4億5000万スイスフラン(19%)減だった。統計局によると、外国人がスイスで使うお金は主に宿泊費だが、ホテルより単価が安いウィークリーマンションやキャンプなどに利用が移行した。また、スイス人も日帰りが多くなり消費額が減少したと見ている。

30日
スイスライフのインターネットバンキング閉鎖
生命保険会社大手のスイスライフによるインターネットバンキングサービスが、採算が合わないことを理由に7ヶ月で閉鎖されることになった。スイスではインターネットバンキングは不振で、有力プライベート銀行のフォントーベル銀行やベアー銀行などが短期間で閉鎖している。スイスライフ保険はインターネットバンキングの開設に1億スイスフランの資本で7500万スイスフランを投資し、当初2004年までは継続する予定だったが、本社の経営難から同業務の廃止が決まった。



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リンク

  • スイス国営放送局が伝える「Swissinofo 
    http://www.swissinfo.ch 英語・ドイツ語・フランス語・日本語など

  • ドイツ語圏 お堅い日刊紙「ノイイエ・チューリヒャー・ツアイトゥング」
    http://www.nzz.ch ドイツ語・英語

  • ドイツ語圏 全国紙になれなかった日刊紙「ターゲスアンツァイガー」
    http://www.tages-anzeiger.ch ドイツ語

  • ドイツ語圏 ゴシップ記事なら「ブリック」
    http://www.blick.ch ドイツ語

  • フランス語圏 高級紙になりたがっている日刊紙「ル・タン」
    http://www.letemps.ch フランス語

  • フランス語圏 保守大衆日刊紙「ル・マタン」
    http://www.lematin.ch フランス語