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政府、リナックスも採用
システム調達指針
2005年10月6日
日経BPのウェブ『IT-Pro』で伝えているところによると、「政府調達指針がほぼ完成,副題は『オープンソフトウエア活用に向けて』」,と経産省石塚氏が語っているが、その内容は、政府の中央省庁が省内の業務に使っているコンピューター(パソコン)システムに多く使われているWindowsシステムの他に、リナックスなど設計情報を公開している基本ソフト及び関連ソフトの採用を促進する調達指針を作成したと云う。
このニュースに基づいて、当オルフがe-Japan重点計画特命委員会の会長、麻生太郎氏のスタッフ筋に取材を行なった結果を要約しよう。
すでにこのような方針は、今年の前半に打ち出されていたもので、経済産業省 商務情報政策局情報処理振興課長
小林利典氏が、日経Linuxと日経ガバメントテクノロジー主催のセミナー「自治体Linux最前線」の講演で『 これまでの政府の調達仕様は,事実上特定のベンダーや技術に限定されたものになっていたのではないか。よりよい行政サービスを提供できるシステムを作るために幅広い選択肢を確保し,ユーザー側がボードを握るべき』と語っていたことからも予測されていたことであるが、10月6日の特命委員会に説明された調達指針の中にはWindowsとかリナックスなどOSを特定できるような表現はなかったものの、状況から見ても、米マイクロソフト社の基本ソフト『Windows』への過度の依存状況を変更し、Linuxのようなオープンな設計のOSを採用することで調達コストを下げ、且つ、サイバー攻撃への対策も強化できるものとしている。
調達指針は『政府系システムへの公開ソフト導入を積極的に検討する』事が明記され、一方で、既存の商用ソフトが有利になるような条件等を発注文書や契約文書に記載しないように求めている。このほか、省庁ごとに公開ソフトを導入した状況を毎年公開することを求めている。
オープンな設計のOSすなわち、リナックス(Linux)は、基本ソフト(OS)の設計図を公開しているので、ユーザーは必要に応じて、ウィルスやその他の悪意のあるサイバー攻撃に対する改良を加えることができる。ユーザーごとに対策をカスタマイズすることができるので、攻撃側は攻撃対象のサーバーごとに攻撃法を探らねばならず、実質的に労多くして戦果が期待できないことになる。Windowsの場はマイクロソフトが新しい攻撃が発見或いは予測されるたびにアップデートと称して、対策パッチをインタ=ネット経由で各パソコンやサーバーにインストールしている。これだと、どのパソコンでも同じ対策をしていることになり、攻撃側はひとつ攻撃に成功すればあとはどのWindowsパソコンをも攻撃できることになる。
現在、実質的に検討対象の有力候補になっているのは、RedHatのエンタープライズリナックスのようであるが、その他のディストリビューションを排除しているわけではない。
現時点で、中央官庁によるシステムの調達額は年間7200億円ということだが、この85パーセントがWibdowsと見られ、リナックス等公開ソフトは15パーセントに留まる。公開ソフトを採用した場合、少なくとも調達額が半減あるいは三分の一程度になることが期待されているようだ。

